酒の楽しみ、そして仲間たち
先日、某作家さんが30年間飲み続けていた酒を止めたというネットのニュースを拝読した。30年間、一日も休まず飲み続けたのに、見事なまでに禁酒したそうだ。
「立派だな~」と感心しながらも、その禁酒の絶え間ぬ努力を読み続けながら「あちきには、無理でござんす」と頭を下げたのである。
さらには、酒を飲んでいる人は認知症になりやすい、との記事も追い打ちのように読んだ時には「そりゃ、そうだろうな」と納得する限りであった。
では、小生何故酒をやめないのであろうか。
一つには、やめてしまったら「月の明かり」に何を書いていいのか全く分からなくなる。それより「月の明かり」の存在意義が無くなってしまうのは言うまでもない。
そしてもう一つは、仲間たちの存在である。
言い訳がましく聞こえたらご了承願いたいが。小生には無二の仲間がいる。7人~8人と蟻の集団の様に集まってくる仲間がいるのである。勿論、その人数は時として3人になり、はたまた7人になる。まさにアメーバーの伸縮状態の様に変化する。
時として旅行に行き、時として酒蔵巡りをする。ゴルフに行く者もいれば映画を見に行く者もいる。先日は寺を巡って江の島の海岸でトンビを追い求めたり。はたまた理由はなくても「飲まないかい」と誰かが連絡してくる。そして、語り、笑う。その際、どうしても酒は欠かせない。
下戸の人には理解しがたいだろうが、酒が仲間たちのツナギの役目をしている。メンバーは当然のように夫婦もいれば独り者もいる。男だろうが女だろうが、酒の中での話題は素面では語れない本音が垣間見えて実に楽しいものだ。
そんな輩の台所として一軒の飲み屋がある。そこで飲んでいれば、誰かしら出会うという奇妙な仲間たちだ。
別に逢わなければ何かが困る訳でもなく、用事など殆どないにも係わらず集まってくる。これもひとくくりに言えば飲み友達という事になるのだろうか。
思い返せば、20年近く付き合っている仲間たちだ。何が楽しくて集まるのか…。不思議なメンバーだが、やはり、酒の仲間としか表しようがない。
そんな理由で、酒は止められないのである。
何とも、情けない事である。
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