くどき上手 斗瓶囲大吟醸「命」
うまい酒は探せばあるものだ。この酒を毎日飲めれば至福の時を過ごすことが出来ると思う。
しかし、そう世の中甘くはない。くどき上手 斗瓶囲大吟醸「命」この酒を飲みながら心を悩ませるのである。その理由は一升瓶で2万円と高値がつく。
これでは毎日飲めるはずもない。だが、旨い。
瓶ラベルの上に、重ねて書かれた一枚の和紙。今井社長が自ら書き記した酒への思いが書かれている。
「全国新酒鑑評会」に蔵の威信をかけて出品した酒が命名されて「命」となった。「身を削り己に勝った者だけに許されること」と考えての酒名が輝いている。
しかも、開封前の栓の部分にラップが絡めてある。何事かと思いきや蔵で囲っていた状態そのままで蔵出しされるためにラップが絡む。そして開封後の栓は別に用意されている。
「最高レベルの大吟醸を究極のまま味わって頂きたい」という思いのたけが栓にも繋がっている。
値段だけでは判断できない蔵元の切なる願いが味にも広がり、まさに全ての思いをこの一滴に託しきった酒と言って過言ではない。
この旨さを味合わせてみたいが、懐具合が寂しいので、自分の預金から支払ってもらいたい。
そして最後の一滴まで舐めつくしてくれたまえ。
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