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奄美大島 放浪館

  

さて、奄美大島の旅も今日の書き込みで終了にしようと思っているが、そんな奄美大島。世界遺産にも登録されて観光客もしこたま増えている。

そこで、奄美大島の知る人ぞ知る場所を紹介したい。それが「放浪館」である。国道58号線から戸口集落に向かう道へ入り、大美川を渡って海へ向かうと黄色い建物が見えてくるのだが、初めての人には行けるか不安である。

そして、車でないと行けないんじゃないかな。私も当然であるが、現地の島人に案内してもらった。

ここは、子どもたちが自由にマイペースに本を楽しむことができる「こども図書館」と謳われているように、自由に入って本を読むことができる。当然、子どもたちが自由に入れるのだから、無料である。

公共の施設かと思いきや、個人の所有施設なので、本当に驚きなのである。建物の中には絵本が並び、漫画本も、そして昆虫などの研究本も陳列されている。大人にも読める本も並んでいる。

一つ紹介すれば、浅田次郎氏の作品が並んでいるのだが、「珍妃の井戸」「蒼穹の昴」「中原の虹」そして「マンチュリアン・リポート」。この並び、浅田作品を読んでいる者にとっては「お主、やるの~」と唸りたくなる。

そんな本が並ぶ「放浪館」に入ってみると奄美にいる事を忘れてしまう。しかし、窓の外から眺める景観は大海原が見渡せる南国の世界だ。

館を抜けて、外に足を向ければ、庭先には幾つかのオブジェが立ち並ぶ、さらにその先に目を向けると、プールまでしつらえてある。そして驚いた。プールの淵に水着姿で佇む女性がいるではないか。

さすがに暖かいとはいえ、この時期プールで泳ぐとは、やはり南の島だなと覗いていると、その女性一向に動こうとはしない「ねえ。あの人寒くないのかな」と島人に声を掛けると、ニヤリと広角上げて笑い返された。

「あれもオブジェだよ」と…。


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