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「芝浜」で一席お付き合いを…。

 

日曜日の夕方は、冷たく冷やした吟醸酒か何かで一杯傾けながら笑点でも見て大笑いしていれば、ご満悦でございますよね。

こんな日は、あまりお酒のくどくどした話より、何かクスクスと笑える話で時間を潰せれば利き酒師の私としましても、気が楽でございます。
そこで、今日は落語ネタで、お付き合いのほどを…。

魚屋の熊五郎。大変に酒が好きで、仕事に行かない日が続きます。借金だらけ。暮れへかかって、にっちもさっちもいかなくなった。

「おっかあ、すまねえ、俺、酒、やめる。仕事に精出す。借金、なんとか待ってもらってくれ。お前から、うまく言い訳してくんねえ」
「本当かい?こんな嬉しいことはないよ。じゃ、お前さん、明日から仕事だよ」

残った酒を神棚に上げて、禁酒を誓いました。女房も張り切って、盤台をきれいにしたり、着物のほころびを縫ったり。朝方、亭主を起こします。
熊さん。新しい草鞋を履いて、長屋を飛び出しました。その当時、大きな河岸は日本橋にありましたが、雑魚場といいまして、芝の浜にも小さい魚ですが、いい物が揚がりましたもんで。

その芝浜へやってきましたが、まだ暗くて、河岸も開いておりません。どうやら女房が一時早く起こしたようで。眠気覚ましに、面でも洗おうかと、波をよけるようにしながら、冷たい塩水をすくって顔を洗ってると、手に引っかかった紐のようなもの。
なんだろうと、水から引っ張るように出してみると、革財布。相当に重たい。手を入れて中のものを取り出してみると、二分金で相当ある。さあ大変だ、夢中で跳んで帰ってきた。
家で数えてみると50両ある。神棚から酒を卸し飲み始める。料理を買い、人を大勢連れてきてドンチャン騒ぎ。翌日の昼過ぎやっと目を覚ました。

女房がこの払いはどうすると聞く、熊五郎は拾ってきた金で払ってくれというが、女房は「妙な夢を見てるんじゃないか」と取り合わない。熊五郎は大反省。これから熊五郎は人間が変った。いつ寝るんだか、わからないくらい働いた。

あれから、二年たったときに、小さな店ですが、表通りへ一軒構えました。三年目には、若い衆も二、三人置くようになった。その年の大晦日。

女房は50両の入った革の財布を見せ説明する。三年前財布を拾ってきた時、女房は熊五郎にだまって大家さんに相談し、財布とお金をお上に届け出たのだそうである。
そして、熊五郎へは夢を見たということにしてしまった。一年たって、落し主が無いということで金は戻ってきたが、この時点では、この金を見ると熊五郎が元の酒飲みに戻るのではないかと心配し、出しそびれてしまったという。
しかし、今回「働くのが道楽」という熊五郎の言葉を聞き、これで本物と話すことにしたのだ。それをきいた熊五郎は怒らずに女房を許す。ここが、いい所。

「一口、どうだい。お前さんに話をして許してもらったら、祝いに飲んでもらおうと思って、前々から支度をしてたの」
「やっぱり、よそう」
「どうしてだい?あたしのお酌じゃいやなのかい?」
「いいや。また、夢になるといけねえ…。」

どうです。いい噺でしょ。「それでは、お時間もよろしいようで」

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