我輩は猫である
面白い光景を見る機会があった。
肩に猫を乗せているご婦人を拝見する事があったのである。
猫が、ずり落ちないようにお尻に手を添えて、住宅の中を鼻歌まじりで散歩している光景は何とも平和である。
その不思議な光景を目にして、思いきってご婦人に声をかえてみるとした。
「なんで、猫ちんを肩にのせてるんですか?」その答えが振るっている。
「散歩させてるの」はあ?
「あの~しかし、それでは散歩にならないと思うんですが?」と…。
「この子は怖がりだから、このほうが安心するのよ」
「そうなんですか。何時頃からそのような関係に?」
「今年の1月から。犬の散歩から帰って来ると、足元でじゃれついて抱っこしろと言うの。ああこの子も散歩したいんだ、とわかったのよ。外を歩くと喉をゴロゴロ鳴らして喜ぶんですよ」ハハハッと笑い声まで猫ちんに似ている。
「猫ちんの気持ちがわかるんですか?」
「あたりまえです。気持ちがわからない方が信じられないわ」
その一言で、アングリと口を空いたまま、閉じる事なく帰路に着いた。
猫の気持ちが分かるんだ?
こんな平和な風景を思い浮かべて、今夜も美味い酒を飲むとする
我輩は日本酒であります。最近寒いので燗をつけて飲んでいます。
ここで発見したのですが、安い酒は直ぐに熱燗になってしまうと言うことです。
いい酒は同じ温度に設定しても熱燗になりません。
ちょうどいい加減に舌に感じます。これがまたたまらないのです。
天気が冬に逆戻りです。酒好きの我々にはたまりません。
冷でもよし。熱燗でもよし。なんでもよし。
我輩は酒好きである。猫舌ではありません。