くどき上手 禁じ手 磨き一割一分
驚いて驚いて開いた口が塞がらない。小さな米を磨きに磨いて11%まで精米する。何て無謀な、何て破天荒な技を実現したのか。
さあ酒飲み諸君、想像してもらいたい。米を磨くと言っても、あんな小さな米粒を11%まで磨いたらどうなると思うかな。多分割れてなくなると思いますよ。
そんな米粒を、普通の精米機で玄米から25%まで磨き続ける事100時間。その後、ダイヤモンド精米機に移して120時間それだけ時間をかけて磨いた米を蒸すわけですから、神業としか言いようのない酒である。
まさに、業界では手にかけてはいけない「禁じ手」なのである。
日本酒の禁じ手を実現したのが、亀の井酒造の荒業と言えるのではないだろうか。
さて、その味はいかがか。「ジュース」である。
香りは丁寧に、喉越しも爽やか。実に綺麗な上品な味わい。しかも、これだけ手にかけていても決してべら棒な金額ではない。
もしも何かの機会に目に止まることがあるなら一口舐めて貰いたい。その時唸るはずだ。「酒は素晴らしい」と…。
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