日本酒に割り水
今日の書き込みは、先日も書いたが上原 浩著の「純米酒を極める」の中から、割り水の面白さを紹介したい。
上原氏は日本栖に割り水をする。さてここからは上原氏の言葉で説明をする。
「割り水をかける場合に、なるべく良い水を使うことだ。水のきれいな地方なら水道水でもかまわないが、東京の水道水で割ったら酒が台無しになってしまう。蔵から仕込み水を取り寄せて、それで割るのが一番良いが、面倒なら市販の天然水でもいい。」
「第二に順番に注意したい。徳利などに先に水を入れ、後から酒を足す方が良い。なぜその方法が良いかは分からないが、経験上、味が崩れにくいようだ。割り水でもっとも大事なのは割りすぎないということだ」
「アルコール度数16度程度なら、せいぜい13度弱になるまで…。素人が目分量で分かるわけがないので、最初は水を少なめに、すこしずつ水を増やして試してちょうどいいと感じるところを見つけるのが良いだろう」
そして燗にかける流れに話はすすむ。今回は、割り水までを伝授したわけだが。小生も神亀の純米酒で試してみた。天然水を徳利に入れ、酒を満たす。水からゆっくりと燗をつけ、ぬる燗でいただいたのだが…。小生修行が足りないせいで、驚くような感動が得られなかった。
ただ、燗酒の醍醐味は、料理との調和だろうか。ツマミを頬張るうちに知らず知らずに徳利が空になっている。これが、いいのかもしれない。
兎にも角にも、割り水の面白さは、焼酎だけでないことを実感したのである。外が寒い毎日、仕事疲れの夕方、トロトロと燗酒を温めて、一口ツマミを放り込んで酒を流し込む、ほんのりと広がる芳醇な香りと暖かな優しさに心癒されることは間違いない。
そして忘れてはならない。酒は必ず純米酒で楽しんでもらいたい。
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