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白い稲妻 純米吟醸(市川猿之助と中村勘三郎)

  

梅原猛氏は哲学者であり、市川猿之助(先代)に見込まれて台本を依頼され、
あのスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」「オグリ」で大好評を得た劇作家です。

梅原氏が語る猿之助。
「ヤマトタケルは東京の電話帳ぐらい厚く長い戯曲だったのに、猿之助が
ジャンジャン削って、あの素晴らしい舞台にかけたのだ、猿之助は天才だな」

オグリの時「猿之助は頭のいい人でね、今度のは百科事典と言われたほど長い
脚本を三分の一にして、ちゃんと骨格を保っている。それで見事な芝居になった。
作者冥利に尽きるけど、芝居は何と言っても、作者と、役者と演出家の合作
でしょう。そのことに今、つくづく気がついた」

その猿之助も二代目猿翁となり、息子の俳優香川照之が九代目市川中車を襲名。
四代目市川段四郎の息子、亀次郎が四代目の市川猿之助を襲名。
2012年5月、浅草浅草寺でのお練りは、まだ記憶に新しいです。

さて平成中村座のお話。
4月は法界坊。主役の法界坊は勘三郎、吉田松若が勘九郎、野分姫に七之助。
笹野高史が山崎屋と好演でした。

5月は河竹黙阿弥の傑作「梅雨小袖昔八丈」。
髪結い新三。演ずるは中村勘三郎。
二幕目初カツオを高い金を出して、気前よく買い上げる場面。
そのカツオを刺身に拵えるのが、勘九郎。
親子の共演は数多あるが、小悪党の役柄もなかなかの見応えがありました。
特に勘九郎の目配りが絶妙で、勘三郎と息の合ったのセリフは、
聴きごたえがありました。
家主の長兵衛役は橋之助。勘三郎とのやりとりは流石。
この舞台も、後年語り継がれる傑作ではないでしょうか。

この文章を作成中に飛び込んできた訃報。
12月5日午前2時33分勘三郎氏が逝去されました。
療養中と聞いていましたが、残念です。
二度と舞台姿が見れなくなるなんて、57歳では早すぎます。
冥福をお祈りします。

そして献杯の一本です。広島県 相原酒造㈱ 白い稲妻あらしぼり
精米歩合 50% アルコール分 15~16度 720m? 2、625円(税別)
相原酒造は雨後の月でも有名ですね。


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