開運 涼々 (土用丑の日)
七月二十九日(火)は土用丑の日。
旬の鰻を楽しむ日です。
野菜売り場はいつでもモノがあるようにするのが仕事ですが、結果として1年を通じた
味の平均点は下がっているのが現状です。
年配の方が「昔のほうれん草はおいしかった」とおっしゃるのは当たり前なのです。
昔は旬の美味しい時期にしか出回らなかったのですから。
欲しいものが欲しい時に手に入るようになった利便性の対価として、
年間を通じた味の平均点は下がっている。
新潮新書 久松達央氏 「キレイゴトぬきの農業論」より。
安価で仕入れる為、食の安全性が疑われる養殖うなぎを中国から
輸入している状況は望ましい姿ではありません。
旬の味とは全く違った食材が溢れ、産地偽造が横行するうなぎ市場。
本当の味で旬が楽しめれば、多少高価でも我慢します。
乱獲による、絶滅危惧種に指定され、ますます庶民から縁遠くなりました。
捌いてタレを付け、焼きあがったら冷凍保存。
それを解凍して店頭に!美味い訳ないです。
野菜もそうですが、季節の移り変わりと、その旬の味を楽しめるのが日本です。
夏のこの時期は、胡瓜が旬ですが今では年間通じて出荷する為、
昔の青臭さは消えてしまいました。
落語に「鰻の幇間」という演目があり、夏の土用の日はお燗酒。
というこだわりがあったようです。
本日は高級な鰻ではなく、庶民的な魚で一杯頂きましょうか、
魚介類にピッタリのお酒。この季節ならではの銘「涼々」
常温と、チョッピリ冷やして頂きました。
鰻なんて贅沢せず、鮭のホイル焼きで楽しみました。
静岡県 土井酒造場 開運 涼々
精米歩合55% アルコール分15度以上16度未満
720ml 1、375円(税別)
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