あたしは「利き酒師」
時として「利き酒師」の資格って、「お金になるの」と質問される時がある。
不謹慎な質問だとは思わないが「金にならなければ、どうなんだよ」と切り返したくなるのだが、普通に考えれば自然な疑問かもしれない。
正直に書こう。
「利き酒師」の資格を持っていたからどうかなるというものではない。金にもならなければ、誰かに誉められる訳でもない。人が羨ましがる程のものでもない。
ただ、なんだろう。そんな商売をしている方にとってみれば、一つのアドバイザー的役割は担えるので必要な資格だとは思っている。たとえば、料理店で「この料理に合うお酒は」と聞かれれば、それなりに対応したお酒を選べると思う。
ワインで言えば、ソムリエですな。
あれって格好いい。女性のソムリエなんてお店で逢えば、思わず郵便番号聞いちゃう程、素敵に見える。日本酒の利き酒師もそうありたいものだと思うのだが、まだまだそこまで市民権は得ていないのが残念である。
しかし、あたしは酒とはまったく関係ない所で仕事をしているので、あまり持っていても、役にたたないのかもしれない。
そもそも、何でこんな資格を取ったのかと言えば、非常に単純なものだ。
身内から「あんた、そんなに酒が好きなら資格でも取ったら?」と投げやりに言われたその言葉に奮起したのかもしれない。
「あたしゃ、ただの酒飲みじゃないぞ。酒に人生掛けてるんだ。」そんな所だろうか。
ちなみに、あたしは「利き酒師」と、さらには「日本酒学講師」にも認定されている。って言うことは「日本酒ナビゲーター」と「焼酎ナビゲーター」の修了書を付与できるカルチャーセミナーを開催することが出来るんだから、すごいのだ。
ここは、パチパチパチと拍手が飛ぶところだろうな。
胸を張って誇らしげにここまで書いたが、まだセミナーの開催も試みていないし、お金をいただいて講演をしたこともない。
車で言えば、ペーパードライバーみたいなものだ。
ただ、この資格。会員である必要があるので、費用がかかる。
何だか、利にあわない資格かもしれない。
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