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作家シリーズ

  

江戸川 乱歩はご存じの方が多いと思いますが、こんなエピソードが!

探偵作家になる前、6年間で20回ぐらい職を転々としており、支那そば屋から、古本屋まで。
当時(大正5年頃)は失業しても次々と就職できたそうです。
朝起きるのが苦手で月給生活には不適格だったようです。

本人自ら作品のベストファイブを語っています。
「心理試験」「陰獣」「パノラマ島奇談」「鏡地獄」そして「押絵と旅する男」。

実は乱歩自身が筆を絶っている時期があり、「新青年」の編集長をしていた横溝 正史(金田一 耕介シリーズ)が、何度か代作をしていた事は有名です。

京都を旅行中の時、横溝は宿まで押しかけ、粘ってなんとか書いてもらおうと、説得に3日をかけました。
乱歩もやっと承諾し、後日旅行先の名古屋の宿で原稿を渡す約束をしました。
しかし約束の日には全く書けてないと言うのです。(この時期乱歩は自己嫌悪にかられ、作品自体が恥ずかしく感じていました)

困った横溝は自作の小説を乱歩の名前で出す事を提案。
乱歩もやむをえず承諾しました。

その晩は遅くなったので、二人で旅館に泊まり、寝しずまった夜中。
乱歩がムックリ起き出し、何かゴソゴソして便所にゆきました。

帰ってきて横溝に一言。
「実は僕、書いていたんだ。しかし自信が無かったので出せなかったんだ」
「それじゃ、原稿をください」
「ところが、今便所で破いて捨ててきた」

この捨てられた小説が傑作といわれ、自身もベストに選んでいる「押絵と旅する男」でした。

たまには図書館に出かけ、乱歩シリーズを読みながら、青森県 陸奥「八仙」華想いを味わっては如何でしょう。


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