開運 無濾過純米 (馬生)
「おまえ、人生の最後に夫婦で騙しっこはやめよう。おたがいに、酸素マスクや鼻に管を通したりして生きてるのか死んでるのかわからないような真似はさせない約束だったじゃないか。黙っていたら、おまえだって苦しくて仕様がなだろう。今まで何でも話し合ってきたのに、なぜ黙っているんだ」
夫人はそう問い詰められて、ガンの疑いがあるということは告白せざるえ得なかったという。
夫人も辛かったろうが、馬生さんも辛かったにちがいない。
しかし、検査や入院を頑として拒否する馬生さんの姿勢はその後も変わらなかった。声が出ない馬生は死んだようなもの。たとえこのままガンで死んでも、声がでる限り高座に上がって、落語家らしく死にたいと言い、八月三十日東横落語会における「舟徳」が最後の高座だった。
九月十三日、家人が気づいたときは息がなかったという。
ほとんど苦しまずに息を引き取ったようだった。
(金原亭馬生の死に方 結城昌司氏)より。
名人志ん生の血筋をひく落語が聞けなくなって33年が過ぎました。
大きなお世話ですが、長女は池波志乃さん、そのご主人が中尾彬氏です。
名人の域に達した酒造り。
安心して飲める唯一の銘酒。
静岡県 ㈱土井酒造場 開運 無濾過純米
精米歩合55% アルコール分17度以上18度未満
1.8ℓ 2、760円(税別)
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