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酒造用水

  

今日は、お酒のお勉強の日です。「面倒くさいのは嫌い」と思われる方は、本日お休みです。明日のご来店をお持ちしています。

さて、本日は「酒造用水」についてであります。以前にも「水」の重要性については、書いているのですが、本日はさらに詳しく解き明かします。

日本酒全体の約80%は水分。醸造における原料としての水は、非常に重要な原料であることは当然です。総米重量の20~30倍くらい必要なのですから、いかに大切か理解してもらえると思います。
この酒造用水は、次の二つです。①醸造用水といて使われます。仕込用水や洗米に使われます。②ビン詰用水としては割水用水や洗ビンの水として使われます。 
      

次は水源です。

1.井戸水(地下水)です。青梅の小澤酒造さんも地下水です。井戸水(地下水)は年間を通じて水温の変化が少ないため酒造りには有効です。

2.河川、湖、池、沼水です。河川水は急流が多いという日本の地形により、無機成分をあまり含まない軟水が普通であります。古くから酒造用水として使用されてきましたが、最近では、環境の悪化が進み、酒造用水として使用できなくなってきています。

3.水道水です。飲料水、生活用水を目的としているため、人体に悪影響を与える有害物質の混入がないように水質基準が守られ、殺菌を目的とした塩素による消毒殺菌がなされ、塩素が溶存しています。
  溶存している塩素は少なく、加熱によって消失するので酒造用水としては問題はありませんが、ビン詰出荷の際の割水用水として用いる場合には、その臭気が移行するので活性炭濾過を用いて塩素を除いて使用しています。

ここまでで終了です。「お疲れさまでした」。そして最後に、今回の資料は、まぐまぐ【利き酒師への道】その20を参考にさせていただきました。
        
それでは、酒造用水として向いている水の成分とは、どんな成分なんでしょうか。

1.カリウム、リン酸、マグネシウムなどは、麹菌と酵母の増殖を助ける成分です。これが不足すると製麹における麹菌、酒母における酵母の増殖が遅れ、正常な製造管理をすることができなくなるのです。
 
2.そして軟水の水です。カルシウム、マグネシウム、塩類の含有量の少ない水なのですが、出来上がりは酒質の軽く、柔らかい、きれいなお酒になります。

3.逆に硬水ですと、カルシウム、マグネシウムなどを多量に含んでますので硬いお酒が出来ると言われています。灘のお酒は硬水ですね。
      
そして、酒造りに向いていない成分もあるわけです。鉄とかマンガンです。その内容も順に説明しましょう。

1.鉄(有害成分として最も嫌われる成分です。日本酒の色を濃く褐色化し、味や香りを悪くする作用を持っています。日本酒は時間と共に、日本酒中のブドウ糖などとアミノ酸が反応して着色し、味と香りが徐々に変化します。これをアミノカルボニル反応といいますが、鉄分はこの反応も促進します。)

2.マンガン(着色物の生成反応を促進します、ですからビン詰めされた日本酒を直射日光にさらすと、わずか1~3時間で色が変わります。)

3.重金属類(主に蒸米に付着されて粕に移行します。一部は製品酒中に移行するため、許容量は水道の水質基準以下でなければなりません。)

4.アンモニア、亜硝酸(用水中にこれらの成分が多く溶けていることは水源のどこかが汚染せれていることが考えられます。不潔な水ということになります。)

5.有機物(有機化合物が多く存在するということは、動植物の腐食物が混入している可能性があります。醸造には適しませんね。)

さて、ここまで書きましたが、まだ読めるという強靱な人はContinue readingをクリックして全文をご覧下さい。
   


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