まか不思議な「風邪」
風邪をひいた。
ただ私一人が風邪をひいたのなら、こんな面倒な文章は作らない。
4人全員が風邪の症状に悩まされている。その4人、先週の火曜日3軒梯子をして飲み歩いた仲間なのだ。
「コロナかインフル貰って来たんじゃないの」と思うだろうが、全員検査の結果は「陰性」医者曰く、ただの風邪だそうだ。
不思議じゃないかい。誰かが持っていた風邪の菌を飲みながら共有したことなのだろうか。
そうなると、原因菌を持っていたのは私なのか、それとも奴なのか。疑問は深まる。しかし、飲んでいた火曜日は全員いたって元気であった。
そんなこんなで、わたくし一週間酒を口にしていなかった。口にしていないと言うよりも飲めなかったと言うのが本音である。
体が不調だと飲む気がなくなってしまうものなのだろう。酒が飲めるのは健康のバロメーターなのだなとつくづく実感している。
そして8日目口にしたのはレモンサワー。シュワーシュワーと泡立つグラスを口に運び、グビグビと喉の奥に流し込む。
「旨い」と叫ぶはずであった。しかし「ゲホゲホ」と咳が止まらない。気道の奥で炭酸と咳が喧嘩しやがる、「ゲホ、グホ、」なんとも歪な叫び声が唸りをあげる。
「旨いんだか、辛いんだか分からんぞ」それでも負けるものかと二口目を流せば、ご推察の通り「ゲホゲホ」と咳が止まらない。
咳と言う輩は、体力も奪ってしまう。レモンサワーを飲みながら疲れが蓄積されるという、健康なのか不健康なのか理解しがたい飲酒を続けてみたが、途中で疲れてしまい酒は辞めてしまった。
それにしても4人が全員風邪をひいたのは、実に不思議な出来事だとは思わないか。なにか他にも原因があるのではないかと疑っている。
何か特殊な作用で、私たち酒飲みを引き裂く別な菌が暗躍しているのかもしれない。
そうだ、そんな菌は「俺が退治してやる」志を高くして今日も咳の苦しみに打ち勝って酒を飲むことにする。「ゲホッ!」
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