目黒雅叙園 日本料理 渡風亭
目黒川沿いの桜は、葉桜になる直前。まだまだ見所があるちょうどいい時期とも言える。目黒から中目黒に向かえば徐々に店舗が広がり始める。
まだ開店前の居酒屋では、店頭で焼き鳥を炭火で焼いている。「いい香りだね」と声をかければ「店独自のタレですからね。旨いですよ」と返される。そこまで言われれば買わない訳にもいかない。
「焼き鳥2本とハイボール」お決まりの注文で、散策中の喉の渇きを一気に下げる。そんな楽しみも桜の花弁がグラスの中に舞い散って旨さ倍増となる。
そして一歩先を歩けば、お気に入りの「グリーンスケープ」で苔玉と対面だ。中目黒駅から数分の場所、目黒川沿いに店を構える。数年前、ここで苔玉を購入するが、残念ながら冬を越すことが出来なかった。
今度は、苔玉にガジュマルの木をあしらった小さな盆栽が目に留まり購入となった。日々の水やりが楽しみとなる。
そんな話をしながら、踵を反して目黒雅叙園へと向かう。
そして空腹を満たすのが、「日本料理 渡風亭」。着物姿の女性に席を案内され、こりゃまた結構な気分。リッチ感覚で浮足立ってくる。
席に着けば、飲み物から始まってお造りには桜の花びらと薄く切った大根が彩られる。焼肴にはサーモン筍燻製にひさご鶏のレバー、天豆蜜煮とまあ見たこともない料理が飾られている。
気持ちも弾んで「澤屋まつもと守破離山田錦720ml純米大吟醸」を注文、サービス料込みで酒代だけで7千円越え。「少々痛手の出費」それでも構わずぐいぐい飲んだ。微炭酸が実に心地いい。
占めは浅利山椒御飯で腹を膨らませた。
錫の酒器に入れられた酒はまだ多少残っている。勿体ないので一気にあおってみる。やはり旨い。
目黒雅叙園は以前、中華料理でお世話になった。その旨さが忘れられず今度は日本料理と贅沢三昧決め込んで席を温めたが、こんな贅沢は今度何時できることやら。
名残惜しくホテルを出たが、やはり帰りには何時もの居酒屋に立ち寄っていた。
やはり、この店の方が気持ちが安らぐのは根っからの貧乏性なのかと我が身を顧みていた。
この記事へのコメントはこちら