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日比谷 蟹みつ

  

春である。

今週の日曜日などは気温が20度に手が届くという暖かさ。とは言うものの週明けには雪が降るかもしれないとなると春はまだ先か。

なんぞと思っていながら、ここは日比谷公園。懐かしきかな日比谷野外音楽堂の前で立ち止まりながら過去の想い出に慕っている。

この場所で数多くのミュージシャンの音に魅了された。その野外音楽堂もこの先取り壊されるそうだ。2024年10月から使用休止となり、再整備を経て2027年度末までに再開する予定だったそうだが、大音楽堂の再整備を行う事業者公募で応募がなかったためにしばらく延びるそうだ。

そんな事を書きたくてこの場にいる訳ではない。今日は東京ミッドタウン日比谷の中にある「日比谷 蟹みつ」で昼食を取るのが目的である。

いつも、いつも安酒を飲んで御託並べている訳ではない。たまには上品に前髪にスプレーかけて紳士感を出しながら食事に出かけてみる。そんな時間も必要だと思って足を延ばしてみた。

室内は静かな空間が広がって大人の時間が楽しめる。「ガキ」は入れない。

そこで、ランチメニューを睨みながらまずは酒である。日本酒、農口尚彦研究所 純米無濾過生原酒を四合瓶で注文する、昼間の11時半だが容赦ない。

しかもこの酒の値段、サービス料12%と消費税が含まれてはいるが9,240円ときた。この値段も容赦ない。2月15日に振り込まれた年金の額が頭をちらつくがカードで支払えば何とかなる。

ランチは毛ガニのコース。酒の旨さに唸りながら一口一口と料理を運んだが、やはり店の雰囲気に飲み込まれ酒だけがしこたま進んでしまった。

四合瓶ひと垂らしも残すまいと卑しい気持ちのまま、デザートになってしまった。

腹は膨らんだが、財布の厚みはしぼんだようだ。しかし、また来てみたいと思った次第だ。

ただ、ちょっと「もう一軒」と心が揺れるので森のレストラン 日比谷松本楼で生ビールを飲んでみる。ちょっとしたツマミにビールの香り。

窓枠から零れる緑の広がりは森のレストランと言わせる感慨がある。

この段階で、酒への憧れがピークに達しようとしていた。日比谷から千代田線に乗れば呑み助の天国「下北沢」だ、進路をとる。

かつて遊びに遊んだ下北沢で二件の梯子。呑みに飲みまくったが最後に蟹の味を思い出しながら帰路に就いた。

「日比谷 蟹みつ」いい店だった。


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