日本酒について
たまに忘れるのだが、この書き込みは本来日本酒について書くべき所なのに、たまに全く関係のない内容で終わる時がある。然るに「徒然なるままに」と言い訳がましいタイトルで書いているのだが、今回は真面目に日本酒について書きたいと思っている。
さてさて、日本酒は米と水で出来ている。では、水の中に米を浸して待ち続ければ日本酒が出来るのかと思いきや、そうは問屋が卸さない。
これ、誰でも知っている事。これで日本酒が出来るのなら、苦労はいらない。
まず、米を蒸す。つまり酒米でご飯を炊くようなものである。その蒸米に麹菌を食いこませるのである。この麹菌が増殖して米のデンプンを糖分に変えるのだな。「すっごいだろ~」。
そして酒母を造る。酵母を大量に培養させることが、目的だ。蒸米、麹、水、を入れて酵母を育てる。酵母は酸性に強いので、タンク内を酸性にする。そこで蔵の中にいる乳酸菌を取り込む方法と、乳酸を直接入れる方法とに分かれる。
さてこれから最終盤に入ってくる。酒母が出来れば、大きなタンクに酒母、蒸米、麹、水を入れておよそ3週間から5週間かけて醪を造るのだ。よくテレビで見るだろう。タンクの中でブクブクと発酵している様子を…。
ところが、ここで一言。この発酵だが、必ず発酵するとは限らない。もしも発酵できなければ、樽の中の酒は全て不良品となる。1タンク無駄になるのだ。かつてその昔、酒造りで失敗して自害した杜氏もいたと聞くと半端ではない。
そしてタンクの中で、発酵が続きタンクの中では、糖化とアルコール発酵が同時に行われ醪は完成するのである。
残るは醪を搾って、酒粕と日本酒に分ければ出来上がり。
勿論、この搾り方にもいくつかある。自動圧搾機を使う場合もあれば、酒袋に入れて、一滴一滴と垂れだす酒を拾う「袋吊り」など贅沢な搾りもあるが、これを書いているとひたすら長くなる。
最後には、火入れ、貯蔵、調合、瓶詰めと作業は続くが、こんな工程で日本酒は出来上がる。
どうだろうか。これだけ手間暇かけて出来上がる日本酒。この酒を狂い水と呼ばせないためにも飲み手は綺麗に美しく飲みたいものだと思っている。
傍から見ても「しょうがねえな酔っぱらいは」などと言われないように、格好いい飲みっぷりでしめようではないか。
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