この店に行ったら、他の店には行けなくなる。そう、断言したい。

その理由は酒の数だ。ひしめく冷蔵庫の中には１００種類を超える日本酒が用意されている。しかも、そんじょそこらでは手に入らない銘酒が見事に揃えられている。

よく１４代は1杯しか出さない。なんて店が結構あるのだが、この「つづらお」は、そんなけち臭い商売は全く行わない。大吟醸でも惜しげもなく注がれるから、「おいおい、本当にいいのかい」とこちらが気を使うほどの気風の良さである。

勿論、どのお客にもそんな提供はしないと思うのだが、足を運ぶ回数を増やしてもらえれば、必ず納得する酒を用意してくれる。この頃では指名をしなくても、気に入る酒をチョイスしてくれるので気楽に席で待つことが出来る。そんな注文の方法は、利き酒セットを頼むと納得できると思う。

60ｍｌの猪口に、3杯。銘柄の違う酒を用意してくれる。これを2回飲めば、6種類の酒を味わえるのだから、利き酒するには最高である。調子に乗って3回も注文するものなら、酔いが回ってフラフラになる。

そんな酒を用意してくれる店長が、よく酒を知っている。そこに店の集客の条件が整っているとお伝えしたい。

実は、この店2009年7月にも紹介してる。出される水を「和らぎ水」と表現する店員に魅了されて通い始めて、もうすぐ7年になる。

この頃は酒の肴も充実して、益々いい店になってきた。客の入りも、蕎麦屋ではなく居酒屋の雰囲気で繁盛しているようだ。仕上げの「上がり蕎麦」も喉越しには気持ちのいいものだ。

蕎麦と日本酒。実にいい店だ。