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福井県田邊酒造「越前岬 雪舟」

  

徳川夢声さんの対談集の続きです。

夢声:昭和十七年にシンガポールへいったんですがね、うんとウイスキーが飲めると思ってたら、みんながガブガブ飲んじゃったあとで、たいへんあてがはずれました。とくに夢声のためにというんで、軍がジョニーウオーカーのブラックとかホワイト・ラベルを貴重品として出してくれたぐらいなもんでしたな。あたしが行く前にや、腐るほどあったんですね。軍の宣伝部長が、ウイスキーで顔洗ったそうですよ。そうしたら、この人は脳溢血になって帰っちゃった。(笑)やはり、ウイスキーで顔は洗うもんじゃないらしいですね。(笑)

鳥井:顔はきれいになるでしょう。

夢声:その時分、軍属へ配給する酒は防腐剤のほうが多いんですよ。南方へ持っていくのは、特別の防腐剤が入っている。床まき香水以下です。便所にまいたほうがいいようなもんですな。(笑)

鳥井:軍では、わたしのほうへもいろんなものをいれさしましたよ。ヴィタミンPとかね。疲労がうせるんだそうです。こっちは「いやや」ちゅうても、「いれろ」というて命令するんですからな。

夢声:赤玉ポートワインのほうは、父祖伝来のお仕事だったわけですか。

鳥井:そやないんです、わたしが始めたんですよ。こら、わたしの本業でしてな、サントリーの培養源になったわけです。いまでも、ウイスキーよりは売上多いですな。バカによう売れるもんですわ。

昭和28年1月27日対談

戦後はヒロポン・アミノ酸醤油・日本酒の三倍増醸と危険な食品がはびこっていました。

その点安全安心な酒を楽しめる、現在は本当に幸せです。 

福井県田邊酒造「越前岬 雪舟」純米吟醸 720ml 1778円。

「雪あかり」と違う点は、精米歩合が55%と5%アップしています。福井産五百万石100%使用。

若干「雪あかり」より甘く感じます、その甘さは十四代の「龍の落とし子」に似ています。

偶然蕎麦屋で「味未来」と「龍の落とし子」を見かけ、日中でしたが1合だけ、飲んでしまいました。

その美味さに浸っていて、この「雪舟」に出会いました。

越前岬は今後注目してゆきます。


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