お猪口の蛇の目模様は、何のため?
お猪口の真ん中に、くるくる書かれた蛇の目模様があるのは、ご存じだと思います。
何の為にあるのか、もう知ってますよね。「何、呑む過ぎて目が回っていないか試すため」そんな冗談を言う人もいないでしょう。
あの蛇の目模様は、お酒の利き酒をする時に、大事な役割を担っています。
利き酒は、色、香り、味わいと、目で見て、鼻で香りを確かめ、そして味覚で判断します。
お酒が、搾り上がって、その色と濁りを見るのに、この蛇の目模様が重要な役割を発揮します。
一般に、新酒のお酒は若いので色は少ないのですが、よく出来た新酒は青味をおびて冴え冴えした色をしています。
これを「青冴え」と呼んでいます。
このお酒をお猪口の中に注ぐと、蛇の目のコバルトブルーが鮮やかに輝くのです。この輝きでお酒の出来を判断するのです。
逆に出来の良くないお酒は、茶色味を帯びて濁りがあれば、蛇の目はくすんで見えます。当然、香りも含みも、いい印象は得られないものです。
こうして、色によってお酒の出来、不出来を利き酒で判断するのです。
さあ、皆さんも、蛇の目のお猪口で試飲する時に、じっくり色と香りを見極めてください。そんな、姿は一丁前の利き酒師として映る事間違いありません。
そんな飲み方を横で見ていると実に美しいものです。「格好良く」「美しく」お酒を飲ん下さい。それが、大人の飲み方です。
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