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キツネとタヌキ

  

今年も近づいてきた。天下の奇祭 白川郷「どぶろく祭」である。

ここ数年神事のみの縮小開催で、どぶろくの提供は見送られていたようだが、今年は期待に応えて開催されるようだ。

祭りの当日は、神社で「試楽祭」や「獅子舞の奉納」が執り行われた後、五色旗を連ねた「御神幸」の行列が笛や太鼓の音を響かせながら、合掌集落の家並みや民家を練り歩く。

その後、この年に仕込まれた「どぶろく」が奉納され、客の一人ひとりに振舞われ、盃が交わされるという運びだ。

そんな企画に私も参加しようと作戦を練っているところだが、この参加には人間様だけではなく、キツネやタヌキも一献傾けるようだ。

ここに平成5年の新聞記事がある。記事の内容は「平成5年4月28日の朝、白川村平瀬の道で、キツネとタヌキがどぶろく祭りのお神酒二合を飲んで、並んで寝ているのが見つかった。」

とまあ、写真付きで報道されていた。二頭は丸一日経ってから二日酔いも醒めて山へ帰って行ったそうだが、お神酒をいただいたのできっといい事があったろうにと考えている。

それにしても二頭の寝ている姿は何とも幸せそうな寝顔である。私も動物様に言えた柄ではないが、酔っぱらって寝ている姿は大差ないのではないだろうか。

ただ、この二頭がどぶろくを飲んでいる姿も見て見たかった。

「どうだい、今年の酒はいけるんじゃないか」「お~、いい出来だね」「おい、何かツマミは無いのかい」「そこらの木の実でもかじったらどうだ」

そんな会話を交わしながら、二合も飲むんだからお二方いける口じゃないか。

今年の祭りで遭遇したら、膝を交えて酌み交わしたいものである。


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