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14代 秘蔵酒

  

新年あけましておめでとうございます。

などど、奇特な書き出しで始めてみたが、新年目出たい時はそれなりの文章が必要だろう。目出たい時は目出度く、辛い時も目出たく書きながら今年も一年間を邁進したいものだと思っている。

さて、表題のように新年一発目は十四代の秘蔵酒から書き始める。と言うのも新年早々行きつけの飲み屋に顔を出せば、午後2時過ぎだというのに超満員。

「なんだ、なんだ。なぜこんなに混んでいる。」宴会が入っている訳でもないのに、うじゃうじゃと人の頭。大酒飲みが集合したのか。そんな疑問を抱きながら、席の空くのを静かに待ち続けた。

席に通されると店主が顔を出した。新年の挨拶と共に隠すように一本の日本酒をテーブルに横付けする。「ちょっと周りに見せないように」と担ぎ出した酒が「14代の秘蔵酒だ」。

十四代の秘蔵酒、純米大吟醸古酒ときたらまず手に入らない。我輩も飲みに飲みまくって人生生きてきたが、この14代の古酒は初めて口にしたぐらい貴重な一本だ。

どうぞ楽天でも検索して値段を探してくれれば納得するが、あまりに高額なプレミアが付いて、安くて8万円を超えてしまう。「あれまあ、8万円でっか」と驚いてみたとて、これが現実であるから仕方がない。

じゃ、定価はいくらなんじゃい。と、気になるところだが、一升瓶1万超え程度で買えると思う。ただ、どこで買えるのか?とんと検討が付かない。特約店に行っても多分抽選になるのではないだろうか。

そんな貴重な酒が店主様の袖の下から顔を覗かせているのだから、日頃の付き合いが如何に大切か、心が上ずりながら注がれる栄光の一杯を唇尖らせながら眺め続けたのである。

そして、口先から流し込まれて時、「何、ジュースじゃん。古酒独特の臭さもなければ、コメの旨味が舌先に染み込んでゆく」何たってボキャブラリーに欠ける者としては表現方法が見つからない。

端的に言って「旨い」。

実にいい酒と巡り合うことが出来た。「いや~、店主かたじけない」。

ただ、こんな事を書くと。「俺にもその店教えろ」などと、とぼけた輩が声を上げる。そこで伝えておく「絶対に教えない」それよりも、自分の好きな飲み屋を大切になさい。常連になれば、必ず手に入らない酒も口に入るものだ。

金は綺麗に使って、「この人にはいい酒を飲ませたい」と思われるくらい粋な酒飲みになってみる事が必要だと我輩は思うのである。


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