旅の夜にはぬる燗で
前回、北海道に旅立つと書いた以上、何かしら書かない訳にもいかず、それでは始めるとしよう。
行先は、網走。そう、ご想像の通り網走刑務所の近くに宿泊先を取ったのである。とは言え、近場の商店街は酒飲みにはいい感じに夜の明かりを灯しているので、是非足を延ばしてもらいたい。
そして選んだ先は「酒菜亭 喜八」。網走南4条、とは言え初めての場所なので南も北もよく分からないのだが、兎に角歩いてみれば何とかなるものである。
さて、この時期北海道はさぞかし寒かろうと思うだろうが、それがそれが暑いの何のって。日中の気温30度は勘弁してもらいたい。どうも東京では北海道の気温上昇がニュースになっていたようだが、当の本人はその真っただ中にいるのだから長袖があっちいこと。
それでも夜の街はここちよい気温になって、酒は進む。
「喜八」に入れば、ぬる燗で旅の喉を潤す。肴は、「八角(ハッカク)」。道内でも非常に流通量が少ないので、北海道民でも食べたことがないという人も多いらしい。八角に味噌を付けて焼くのだが、これが旨い。
魚の脂身が、味噌と絡んで「コリャたまらん」一言うなって、酒を流し込む。魚の顔は実にグロテスクだが、味は絶品、機会があったら必ず食べてもらいたい。「北海道最高!」と叫ぶこと請け負う。
うなって焼ニシン、アスパラに焼トウモロコシ。さすが北海道の食材は魚も肉も、野菜の数々も東京とは一味違った旨さがある。
そこで少々酔いも回った所で、ちょいとトイレに足を向ければ、カウウンターに座ってグラスを傾けるのは誰であろう「北海道すたいる」で道内を紹介するリポーターの里蘭さんと遭遇することになる。ご存じない方は、日曜日BS日テレ朝9時放送をご覧いただきたい。
屈託のない笑顔は実に美しい。テレビで拝見するよりさらに綺麗な顔立ちに、可愛いと唸るのは、その性格にも重なる。食事中にもかかわらず、写真の撮影にも嫌がる事もなく応対してくれた。一言付け加えるが、ブログの顔写真はご本人の了解を得ているので安心いただきたい。
出会いの喜びと、酒の肴の旨さ。そして旅の余韻は北海道の夜空に広がり続けた。
「果てしない大空と広い大地の…」そんな歌声が聞こえて来そうな北海道ならではの景色は次回に書くとして、今夜はこの辺でお開きとしたい。
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