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渓 純米吟醸無濾過本生(年越しそば)

  

猪口いっぱいに蕎麦を入れて、汁の中でかき回したのを、かき込むように食べる
人は、蕎麦通でないことだけは事実である。
こういう食べ方は、見ていても決してうまそうに思われぬ。
真実に蕎麦を嗜好する人は、夏冬通じて蒸篭(セイロ)以外のものは、
あまり食べないのが普通だ。
これは種物なぞになると、肝心な蕎麦の香気も風味も、共に消されてしまうから
である。
そして汁を決して沢山ひたさず、噛まずに啜りこむという、衛生上からは感心
できない食べ方をしている。
実際の蕎麦通になると、茶碗1ぱいの汁で、蒸篭三・四枚食べても、なお残って
いるといわれている。
江戸の蕎麦は細打ちで、一気に啜り込んで喉越しの感触を楽しむところに醍醐味
がある。 「蕎麦通」村瀬忠太郎著より。
戦前の蕎麦は、三時のおやつのように量が少なかったようで。
昼食代わりに腹いっぱい食べるのは笑われたそうです。

御維新前後、そばもりかけ十六文。「二八そば」と書いた大きな行灯があった。
手で粉をこねて、のして、さくりさくり切ったそばで、今のように機械で
ずるずる出て来るのとは違って、風味があった「ざるそば」というのは、
通常のところには無く、竹あみの1枚ざるへもって出すので、海苔なんか
かかっているものではない。 子母沢寛氏

「二八そば」とは、1枚八文、量も少ないので二枚たべて十六文からという説と
蕎麦粉八、うどん粉二からという説があるが、維新前後十六文という価格と
二枚食する説からの語源が有力のようです。
明日は“大晦日”年越し蕎麦を食べて、良いお年をお迎え下さいませ。
本年もご愛読ありがとうございました。

昨年の10月27日以来の“渓”が手に入りました。
何度頂いても“清々しさ”は嬉しくなります。
しかし“清々しさ”だけではなく繊細な旨みも加わった味わいが、
舌を滑らかに通り過ぎます。
今年最後の銘酒紹介は“年越し蕎麦”に相性ピッタリの王祿でした。

お詫び:夏目漱石シリーズの回で王禄と明記してますが正しくは“王祿”
でした、訂正してお詫び致します。

25BY 仕込18号
島根県 王祿酒造(有)  渓 純米吟醸無濾過本生
精米歩合55% アルコール分15.5度
1.8L   3、570円(税別)


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