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相澤晶子杜氏「あなたの生き様に感動」

  

本当に偶然であった。教育放送の「グラン・ジュテ」の番組に目を落とした時、酒蔵の言葉にチャンネルは止まった。

普段、教育放送を見る事はほとんどない。そもそも、テレビを見る事もあまりない。

それなのに、引きつけられるように番組に釘付けになった。

栃木県佐野市相澤酒造の女性杜氏相澤晶子さんの話が、あまりに素晴らしあったからである。

相澤酒造の次女として生まれた相澤さん。全く別の職業に就いていたが、父親が亡くなったのをきっかけに実家に戻り、蔵に入った。

杜氏になる思いが最初からあった訳ではない。しかし先任の越後杜氏・堀昭一氏の下で厳しい修行の後、平成15酒造年度より本格的に「栃木県初の女性杜氏」として蔵の酒造りを一手に引き受ける立場となった。

重たい30キロの米が運べない。力が入らないのは歯が悪いから、歯科矯正の痛みに耐えて、体を変えることから酒造りにいどんだ。

学ぶ姿勢は、画面で語る彼女の言葉から滲み出ている。決して力まず、一言一言大切に語る言葉は共感と共に感動を覚えた。

単純に努力では動かない、経験の世界の酒造り。そこへの挑戦は、並大抵な努力では成し得なかっただろう。

だが、彼女が持つセンスと研ぎ澄ませた感性は、男世界の酒蔵に新たな風を吹き込んだ事は間違いないはずだ。

画面から流れ酒袋を何度も洗う姿は、美しく、そして愛しくさえ感じた。

現在、日本の代表的な杜氏集団の「南部杜氏」の資格も得た。そして、栃木県の地酒の品質向上などを担う「下野杜氏」にも認定されている。

全国新酒鑑評会の金賞を2年間連続で受賞した。

実力は、申し分ない。

製造石数380石。少いさな蔵ではあるが、その心意気はどんな蔵より大きく感じた。

相澤酒造の「愛乃澤」二本注文させてもらった。何より到着が待ち遠しい。


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