百田 山廃純米大吟醸(盲信)
「盲信するぐらいなら、書物などないほうがよい」孟子
以前から、一度は覗いてみたかった酒屋があり、店外・店内とも整頓され、私と同年配であろう女性店主の対応が心地よく、足繁くお邪魔しております。
その店主からのお薦めを、いつもお世話になっている友人の奥様のお口に合いそうなので、送ってみました。
先日、その奥様にお気に召したか伺いましたら、「可もなく不可でもなく、人にお薦めするほどではない」。
勿論、事前に私も飲んでおり、もう少し印象は良かったのですが。
はた!と心を打たれました。
私は、蔵元・店主などの情報全てを味にプラスして飲んでおりました。そうです、「盲信」していたのです。
小料理屋で和服姿の鈴木京香さん、乃至篠ひろ子さん似の女将に「どうぞ」と鈴が転がるように優しく心地よくお酌されるのと、場末の居酒屋で、ダミ声の女将に「私の酌は別勘定だよ」なんて吐かれるのでは、味がまるっきり違ってきます。
毛沢東氏は冒頭の孟子の言葉を引用して
「書物をやたら信じるな、読んでお手本にするな、自分の頭で考えることが大切だ」と説いてます。
今回のご紹介は、飛良泉銘柄で有名な蔵元ですが、“山廃”を秋田県が開発した「百田」で試みるとは。盲信せず何とも味わいのあるお酒でした。
秋田県 (株)飛良泉本舗 百田 山廃純米大吟醸
精米歩合50% アルコール分15度
720ml 1760円
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