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松山市 居酒屋「網元」

  

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店の中に入れば、まるで水族館だ。大きな水槽の中にはウミガメまで泳いでいるのはビックリ。この店は旨いぞ、と誰もが感じる店構え。網元の名前に負けるところはない。

さてこの場所、四国松山市。土地勘などまったくないので仕方なく、店先までタクシーで乗り着けてもらう。食レポも結構費用がかかるのが少々痛い。

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そんな事より肴は刺身を注文、しかも店一押しの「鯖の刺身」だ。これには、驚いた。東京で鯖は酢で〆るか焼くか煮て食べる。刺身など聞いたことがない。それより刺身で食べて大丈夫なのかと疑問に思う。

そこで、蘊蓄を傾けよう。そもそも九州地方では生鯖を好んで食べる。東京で食べないのは、寄生虫アニサキスの心配があるからだそうだ。しかし、九州、四国近辺で捕れる生鯖は寄生虫の心配は極めて安全であるらしい。

それに水産会社直営の店だから鮮度と安さは評判のようだ。自慢の鯖の刺身は、これまでの認識を覆す感動のおいしさ、兎に角歯ごたえがしっかりしていて〆た鯖とは全く違う、その旨さは癖になる。

そんな味わいに喉を湿らすのは、やはり日本酒。四国の日本酒は、川亀、一刀両断、日本心、そして船中八策。飲んで飲みまくって刺身を頬ばった。

店内は満席状態の中、面白い光景に目を見張った。外は、残念ながらの大雨。店の天井から雨漏りが目に付いた。横に座っていた若いアベック、向かい合わせの並びから横並びに席を移動したのである。若い二人が肩寄せ合って語るも良しだが、どうも雰囲気に緊迫感がある。天井から流れる雨の滴が席を濡らしての移動のようだ。

店員さん、「すみません!」と飛んできたが、右手に傘が用意されている。いやはや、傘さして一杯やれとの判断のようだ。横にいた私も雨水混じりの宴席とは、小声で笑ってしまった。

さすがに、松山。四国の人は心が大きい…。


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