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雁木 純米吟醸無濾過 槽出あらばしり(64年)

  

林さんが愛酒家であることをその書くもので知っていた私は
わが家で珍しき酒客としてお銚子や盃を出した。
林さんはその盃を両手で捧げる格好でそろりと口に近づけ、
飲むというよりすするようにして、また間を置いてすする、
お酒を貴著品扱いした飲み方だった。

その酒の肴にわかめに白子(シラス)ぼしをまぜた酢の物を添えると、
林さんはそれを箸でつまんで口に運びながらわかめの雫のこぼれた
時のためか箸の下に左手でお手くぼにしながら、
まさに舌鼓という風に舌を軽く二、三度鳴らして、
「ほんとうにいいお味です、このわかめの柔らかいこと、ほんとに」
しんから感動したような言い方をする。

「放浪記」連載当時の林芙美子氏を語る、吉屋信子氏です。
他界して既に64年が過ぎ去りました。
昭和26年6月28日(満47歳没)

今夜は吉屋氏が綴る林芙美子氏を肴に一杯。

香りは穏やかで、重厚な味わいがあります。

山口県 八百新酒造(株) 雁木 純米吟醸無濾過 槽出あらばしり
アルコール分16度以上17度未満 精米歩合50%
720ml   1、700円(税別)


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