阿佐ヶ谷の小粋な店「まにわ」
名前が何とも小粋じゃないか「まにわ」。その名は、女店主の名字だとか。
中央線阿佐ヶ谷駅下車。この阿佐ヶ谷の駅前は実にレトロな感じで、夜の散策には最高である。今風の駅前再開発がされていないのか、実に落ち着く駅前商店街だ。
赤提灯が似合う街は、この頃希少価値となりつつある。この近辺、西荻窪も好きだが、阿佐ヶ谷駅も捨てがたい。
そんな駅前から5・6分だろうか、商店街からちょっと外れる所に鎮座する。場所の説明は、面倒なので阿佐ヶ谷区民事務所の斜め前と説明するのが、一番かと思う。
その「まには」。店内はいたってこぢんまりとしている。カウンターだけで、7席。つめれば8席と説明を受けた。
まだ若い女店主が、一人で切り盛りしているから、どうしてもひいき目に見たくなるのが、おじさん達だ。
だが、勘違いしてもらいたくないが。小生はいたって、真面目な気持ちで店定めをさせてもらっている。
さて、小池栄子似の、いたって美人な店主に料理を任せてみた。
3,000円のコース料理から、始めてみよう。先付は伊勢ひじきの五目炊き、寒鯖の棒寿司は小さく一口サイズだ。
続けて、刺身とつなぐ。おっと忘れちゃいけない一杯目のお酒は山形の「東北泉」から始めるとした。銀すずの徳利は、酒の冷たさを維持し続ける。
揚げ物は、里芋と蓮根、豚の和風コロッケ、青唐辛子が添えられ見た目も心地良い。二杯目は山形の「鯉川」に舌先を変えてみた。
料理の合間に、7席のカウンターは満席となった。店にかかったカレンダーにも、12月後半はほとんど貸し切りと書き込まれている。
今週席を確保できたのは、ラッキーであった。
料理も後半に入る、つみれ鍋を終えれば、締めのお新香で一息ついてみる。最後に福井の「白仙岳」純米酒を頼んでみた。
この酒「旨い」。福井と言えば「梵」だが、その味に劣らぬ味わいである。「品質が落ちるような増産は絶対にしない」のが白仙岳。少量生産であるからこそ、この味が出せるのだろう。
嬉しい酒と出会えた。
ここまで書けば、評価は申すまでなく合格点。実にいい店である。気さくな美人女将は、料理にも、日本酒にも気配りがきいている。
ぜひ、また足を運びたくなる店である。
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