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燦坐(さんざ)

  

小田急線中央林間「燦坐」。粋な店を紹介します。

駅から歩くこと7~8分。こんな所にお店があるの?と感じる住宅街にその店はありました。驚いたのが、店の看板がないのです。店の名前が、どこを探しても見当たりません。
外からガラス越しに中を覗くと確かに飲食店に間違いはなし、紙に書かれたメニューが入り口に貼ってありました。

「あった!」メニューの中に店名が、小さく書いてあるのです。「こんな店は始めて」

カウンターに座ってメニューを見せてもらいました。日本酒はどんな銘柄があるのかと楽しみにして…。なに?日本酒の銘柄が書かれていません。
「隠し酒」と書かれているだけ…。勿論値段も書かれていません。

店のご主人に声を掛けてみました。「お酒はどんな銘柄があるんですか?私の好きなのは…。」っと、話し出すと「銘柄でなく、好みを言ってください」と…。
だからと言って、頑固おやじではありません。実に酒についても研究しているのです。

「ほほ~。生酒あるんですか」と聞けば「ほとんど、生です」。「それじゃ」と始まって、次から次へと「こんどは、米の甘みがもう少し広がるのがいいな」「次は香りを」それから何杯飲んだか。

お店で飲んだ、気に入った酒を紹介しておきましょう。「花嵐」滋賀県・吉田酒造。そして、「不老泉」滋賀県・上原酒造です。そうそう、酒だけが旨い訳ではないのです。料理も実に丁寧。

さらに、驚かされたのは、一升瓶を開封すると最初にテイスティングを店主がするのです。生酒なので酒が悪くなっていないか確認してから客に酒を注ぎます。「そこまでこだわるか」と頭を下げました。
気付くと、席は満席です。しかも、80%は女性。食べ物で楽しんで、酒は店主にお任せ。客が店主を信頼しきっています。

こんな店が人知れず住宅街の一角で、癒しの空間を作っているのですね。
きっとあなたの近くにも、こんな素敵な店が在ると思います。是非、自分の足と自分の鼻で「素敵な店」を探してください。こだわりの至福の空間は、きっとあなたの近くに存在するはずです。

そして最後に店主は酒の味を「甘口」「辛口」と表現せずに「旨口」と語りました。

「まいった。私の負けです」


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