>自動翻訳機能について

木村さんのリンゴ

  

以前にリンゴの木村秋則さんについて書かせてもらったこと、覚えていますでしょうか

1949年青森県生まれ。弘前実業高校を卒業後、集団就職で川崎市のメーカーに。1年半で退職して22歳の時にリンゴ栽培を中心とした農業に従事します。
農薬で、家族の身体がむしばまれました。それを切っ掛けに、無農薬・無肥料の栽培を始めます。しかし、無農薬では虫がリンゴの木を食い、葉は落ち、リンゴが一つもなりません。

その生活が10年間続きます。極貧の生活の中、回りからはバカにされ、気が狂ったのかと陰口をたたかれながらも、無農薬、無肥料の栽培を諦めませんでした。
自然と向き合い、木と語り、地を這いずって雑草との会話を続けました。虫を見つめ、益虫と害虫が自然の摂理にかなった条件で生きていることを見つけます。

10年後、収穫が無いリンゴの木に花が咲くとき、涙が流れました。

そんな話を随分前に書かせてもらいました。

そのリンゴが手に入ったのです。しかも2年前に取れたリンゴです。そのシワクチャなリンゴからは、やさしいプラムの香りが漂ってきました。
どこから見ても、腐ったリンゴではなく自然と枯れたリンゴです。

無農薬、無肥料で作られた果実はそのまま息絶えるのですね。カビも生えずに、枯れ果てた姿になんだか感動しました。

今、私は万能ネギの栽培に取り組んでいます。そんなに大げさではないのですが、プランターに土をひいて買ってきた種を蒔いただけです。
でも、小さな芽が出て、細いネギが伸びだしました。間引きをして大きくなるのを待っています。

自然って驚異的な生命力ですね。プランターのネギは毎日生きている証を私に伝えてくれます。子どもみたいですが、毎朝ネギと会話です。

この秋、田んぼで生育した酒米が今年も収穫されます。一粒のお米が、多くの手の中で清酒に変わるとき、また私を喜ばしてくれます。

そんな、秋のお酒がリンゴの香りと共に届けられて来ます。


この記事へのコメントはこちら

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「コメント送信」ボタンを押してください。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)