黒糖焼酎「富田酒造場」
3日間に渡る黒糖焼酎の勉強も本日が最終となった。
その最終日にどうしても気になった事があった。「甕(かめ)仕込みの焼酎」が見てみたい。その思いである。
たまにテレビでも見ることがある、大きな甕に仕込まれている焼酎の製造方法は、奄美大島にはないのだろうか?との疑問である。
「里の曙」も「れんと」もオートメーションの近代的な製造方法であるから、手作業で人の手のかかった醸造の雰囲気はどうしてもつかめない。
そこで登場するのが、地元の案内譲「みっこちゃん」。予定外の酒造会社を紹介してくれた。
富田酒造場である。
富田酒造は、奄美市(旧名瀬市)の繁華街のはずれにある。ただ、正直言って何処が繁華街の外れで、どこが中心だかわからないのではあるのだが、説明では外れのようだ。
決して大きくはない、酒造場であった。しかし突然の訪問にもかかわらず。「どうぞ」と快く醸造の説明をしてくれる。
コンクリートで固めた地中に大きな甕が埋め込まれて、一次・二次仕込みは、三石甕(さんごくかめ)を使用しているのだ。
三石甕の中に、もろみとして発酵を続ける黒糖焼酎が生き続けている。
「たまに、甕の底が割れるんですよ」なに、そんな事もあるのか?と問い返すと「中覗くの冷や冷やもんです」と…。
そんな苦労の結果、年間製造は400石程度と謙虚に説明してくれた。
一升瓶で4万本。確かに「里の曙」や「れんと」とは比べ物にならないほどの少ない量だ。それでも「ゆっくりやりますよ」それが「親分の考えだから」と4人で切り盛りする小さな会社の姿が見えてくる。
最後に試飲をさせてもらった。
黒糖を舐めながらクイッっと飲んだ「龍宮」は、黒糖焼酎では珍しい黒麹仕込みである。
奄美大島の原生林の秘境・金作原(きんさくばる)の水は、「龍宮」をさらなる旨味に引き立てていた。
ども。
長旅でしたね~~。
次回はぜひ「ねのはな観光」にご用命を!!
「月の明かりおもしろいっちよ~」