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日本酒の燗酒

  

昨日、実に勉強になるお酒をいただきました。千葉県の「蔵元 寺田本家」のお酒です。お酒の銘柄とその味わいは、改めて書きますが、なぜ勉強になるかと言うと、「生もと仕込」をきちんと行っている酒蔵のお酒だからです。
人工の乳酸を添加しないで、蔵の中にある空気中の乳酸菌が乳酸を生み出すまで待つという、大変手間のかかる時間も費やす、昔ながらの方法でお酒を造っているのです。(生もとの内容は、日本酒辞典「山廃仕込み」をお読み下さい)

その「生もと仕込」のお酒を、どのように飲むと美味しく飲めるのか、その実験を試す絶好の機会が訪れました。一般的に「生もと系」「山廃系」のお酒は燗酒が旨いと言われます。その燗酒の温度であります。

私は、人肌燗が好きです。その表現方法ですが、30度が日向燗、35度が人肌燗、40度がぬる燗、45度が上燗、50度が熱燗と、まあなるのです。
さて、その温度ですが、私は放射温度計を利用します。酒瓶の温度を計るときに瓶を触っただけで、何度であると分かるように訓練する為に使うのですが、瓶に向かってピッと押すだけで瞬時に温度が計れる機器を使います。

あくまでも参考ですが、私が基準としている人肌燗の作り方をご紹介しましょう。
鍋に、水を張って、沸騰させます。沸騰させて、すぐ火を止めると、90度程度の温度に下がります。そこに徳利に常温保存の20度程度のお酒を、2分間付けます。

そして取り出した時の燗酒が約33度前後。
勿論、この温度は目安です。お湯の温度によっても、燗する前の温度や、酒器によっても違います。参考に備前焼の一合徳利で、お湯の温度が100度、お燗する前のお酒が常温の25度程度ですと。35秒~40秒で35度のお燗が付きます。

そんな事を目安にしていただければ…。

一般に、ぬる燗(40度前後)には純米酒・生もと・山廃系の芳醇な酒質で、旨味のしっかりしたタイプが似合います。
熱燗(45度以上)は本醸造や普通酒で、淡麗辛口で、キリリと締まった辛口タイプが向くでしょう。と言われてますが、これも好みでしょう。ただ、口に合わない酒は熱燗で飲むと結構いけるものですよ。

そんなこんなで、昨日いただいた「蔵元 寺田本家」自然酒・五人娘は最初は人肌燗で、最後は常温でいただきました。その感想は、また明日…。


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