小澤酒造その2
さて、ちょうど2時の見学開始の時間になりました。蔵に向かいます。
青梅街道を地下道で越える直前「仕込み水」が、とうとうと流れていました。軟水で仕込まれる「澤乃井」いいお味です。
どうですか、この建物。
「古来より人々は神に捧げるものとして酒を醸してまいりました。酒は神と人間との仲立ちとして、人々が世の幸せを願い、五穀豊穣を祈るとき欠くことのできない役割を果たしてまいりました。それ故、酒造りは敬虔な神事であり、そこには杜氏たちの厳しく研ぎ澄まされた精進潔斎がなければなりません。」
いい言葉ではありませんか。その真剣な眼差しがお酒の味に現れます。神に祈って蔵の中。
このタンクの数々、小澤酒造さんでは1000キロリットル搾るのだそうです。5500石それは驚くほどのお酒の量です。

さらには珍しい場面を目にしました。このタンクに水が流れているのが分かりますか。搾られたお酒を加熱処理した後、お酒をタンクごと冷やしているのです。
そして、この酒瓶の棚は、古酒を寝かせているのです。3年、5年、中には10年前のお酒もありました。
そして、最後に地下からコンコンと流れる、地下水脈です。写真では分かりにくくて申し訳ありませんが、仕込み水が流れ続けています。
「秩父古生層の岩盤を掘り抜いた洞窟の奥から湧き出づる仕込水、連なる山々と豊かな緑、澄み切った奥多摩の空気、選りすぐった原料米、研き上げられた技、それを結集して一滴の美酒として仕上げるのは、全社挙げての真心と研鑽努力であるというのが澤乃井の信条です。」
「澤乃井」とは、その昔「沢井村」と呼ばれており、その地名に因んで命名したものです。「沢井」とは、豊かな名水が沢となって流れるところからつけられた地名。まさに爽やかな、銘水によって銘酒が造られるのです。
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