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みんなで自己ベスト 小田和正

  

「ラブ・ウトーリーは突然に」から幕が開いた。13,000人の客席から大拍手がわき起こる。小田和正氏のツアー最後のゴールへ向かって号砲を轟かせた。

鋭く突き抜ける歌声は、今日も天に向かって響き渡る。この声を聴いて誰もが思う「本当に78歳か」と。

続く曲の流れが、さざ波のように引き寄せる。前半が終わると、お馴染みの「ご当地紀行」が映像として流れる。そんな合間に思うのだ、

学生時代に「オフコース」という、稀に見るコーラスに心は動いた。その歌声に魅了されながら数十年の月日が今の自分を造り上げている。同じコードを探し、その難しい曲の展開に頭を悩ませた。その時指先から届く弦の痛みは、どこかにすっ飛んでいた。

そんな思いを抱きながら後半へ舞台は進んでいた。

そして気づけばアンコールへと拍手が和音を奏でていた。そして最後の最後に、「クリスマスの約束」9人の仲間が舞台に揃う。

熊木杏里、水野良樹、矢井田瞳、和田唱、根本要、JUJU、スキマスイッチの二人、そして松たか子。全員がマイクを握り会場狭しと歩きながら大合唱となった。

そんなサプライズの終わりにピアノに向かった小田さんは「my home town」を静かに奏でた。いつもの変わらぬイントロに静まる会場「そこで夢を見てた…」小田さんの声がつまった。会場からは波の音の様に歌声が流れて来る。ピアノの伴奏と会場の歌、そこに気持ちを抑えながら小田さんが続ける。胸が詰まる歌声に会場が涙で包まれていた。

そして最後に小田さんは叫んだ「また会おうぜ!」

惜しみない拍手が小田さんを包み込んだ。全ての出演者が幕下に下がっても、小田さんは会場に立ち続けた。去りがたい思いが28公演のゴールとして閉じられる直前まで舞台で手を振っていた。

そして、「小田さんありがとう」何度も何度も大きなエールとして小田さんに届けられた。

そして思うのである。「また会おうぜ!」。


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