世にも不思議な物語
いつものように、酒屋のご主人と酒談議を交わし、お薦めの酒に頷きながらも、結局飲みなれた、広島の純米吟醸、価格は2300円を購入して帰宅。
冷やした片口にそっと移す。
一口飲んで「…。」
わずかに香りはするが、まったく味が無い。水道の味では無く、サラットした無味の酒である。
すぐ酒屋に電話連絡。事情を説明している間にも、わずかに香りが漂っている。
これで車を運転したら、飲酒運転でつかまるかな?と思いながらも酒屋に到着。
ご主人にも飲んでもらうと「考えられない」と絶句。
後日、蔵元からお詫びの電話があった。きき酒用の水を誤って、ビン詰めしてしまったそうである。
真意はともかく、丁重な対応にかえって申し訳なく思った次第。
清酒の希釈率(濃度を下げるために媒体の量を増加すること)は1000倍だそうで、なぜ香りがしたのか、酒屋のご主人も不思議がっている。
私を疑うことなく、真摯に対応して頂いた、ご主人も数年前に亡くなり、蔵元も代が替わり、銘柄だけ今も残っているが、場所を移転してしまったので、その当時の味はすっかり変わっている。
ここ20年位で蔵元が1000軒ほど減っているそうだ。
日本人なのだから、清酒を楽しんでもらいたい
『きき酒用の水を誤って、ビン詰めしてしまったそうである』。これは面白いですね。
私は水にも興味がありまして、今まで美味しいと言われる水場を15ヶ所以上行っています。
その中で「うまい」と感じコップに3杯も飲んだのは「富士吉田道の駅」の水です。
ここは昨日も行ってきましたが、水汲みに3時間もかかりました。何しろ人気があり長蛇の列になります。
この水のコーヒーは最高に美味しいです。もちろんウイスキー、焼酎の水割りも最高です。
但し、酒の水割りはいただけません。
江戸時代は結構水割りの酒を出したらしいです。
酒の香りがすればよし。とくに貧乏人は。
それでも八さん、熊さんは一升のめば酔ったでしょうね。